2009年 03月 12日
オモロイ釜山⑬ テンプルステイの続き |
黒髪おかっぱで背の小さな、そして何気に気のごっつ強そうなお姉さん。
近所におりそうな・・・。そう、木村さんって呼ばれてそうな・・・。なので、この女性は私の中では木村さん(仮名)になった。
こちらには、仏教徒の修行用ウェアがあり、下は鳶職人が履くような形のパンツ、上は民族服の上着のような巡礼用韓服で色はグレーと決まっている(僧侶もまたグレーの袈裟である)。彼女もまたそれを身につけつつ、上からナイキのグレーのトラックジャケットを羽織って粋ななー・・・。
巡礼者とはいっても女の子はお洒落したいのよね、と思う。
さて、木村さんに問う。
「テンプルステイは可能ですか?」と。
何の予約もせず、行き当たりばったりで寺にやってきて突然何やねん?みたいな感じもあるかもしれないなーと日本人が得意な「推測」という技を使って(?)考えてみる。
「いや、できないなら、下山するからいいんです。」と続ける。
木村さんは、「泊まってくれるのは、全く問題ないのよ。ただ、テンプルステイっていうプログラムみたいなものは無いのよ。ぜんぜん泊まってくれていいよ。」と。
調べていたテンプルステイのプログラムは、夕方に到着して、オリエンテーションがあって、夕方のお勤めをして、精進料理を食べて、就寝。翌日朝からお勤めして、座禅やらその寺特有の出し物(灯篭作りや庵周りやその他)を楽しんで、昼食を食べて、下山っていう1泊2日のコースが通常である。しかし、ここではそういうのは無いようだ。外国人用テンプルステイプログラムとかそういう特別メニューはなく、一般巡礼者と同じく過ごす形である。
「で、何泊するの?」と木村さん
「1泊です。」
「えっ、たった1泊??そう、OK.」
というのも、こちらのお寺では、巡礼の先客や仏教徒の一般客がたくさんあり、それらの人々もまた同様にステイしているのである。僧侶ではない一般の巡礼の人々がお寺に泊り込みで僧侶達に混ざり、毎日お勤めをしているのである。しかも、気軽に来て、気軽に泊まって、気軽に去っていく。
なんて、自由な。なんて、信仰心の厚い!(かなり感動)
日程は、個人による。その人のさじ加減だろう。
3日でも、5日でも、1週間でもどうぞ、みたいな。実際、隣の部屋のアジュマは1週間滞在していたようで、もうここまでくれば、ちょっとしたアルバイトみたいだ。
「あなたホントに日本人?だって、あなたの顔!(笑)って、韓国人よ。」と木村さん。
韓国に来てからというもの、顔が韓国顔だとあちこちで言われている。
まあ、今に始まったことではないが・・・。
木村さんにトイレや食堂、ステイする部屋、本堂などの各場所を案内してもらい、これからの予定表&地図を頂いた。予定はまあ、だいたいどこも一緒だろう。
一日のスケジュールはざっとこんな感じだ
ご飯
朝:06:10~06:30
昼:11:15~11:40
夕:17:40~18:30
お勤め (読経+五体倒地のお祈り)
朝:03:30、10:30
夜:18:30
消灯は21:00
あとは、ご自由にどうぞ的な。 要点のみで細かい指示なんてのは書いていない。
なんて、シンプル!
「じゃあ、わからないことあれば、何でも私に聞いてね。それでは、Have fun!」と木村さんは自分の仕事にもどった。
18:10からドラムセレモニーがあるというので、それまでの間、このお寺を思う存分散策することにしてみた。
中は撮影禁止。
「大蔵経とは全ての仏典の集積で、81258枚の仏教聖典とその版木(24cm×69cm厚さ2.6~3.9cmの経板)である。
これは、11世紀の蒙古軍の侵攻から国を守るための祈願として作成されたものである。
版木保存用の建物として建設された蔵経板庫は1488年の建築で風通しと湿度調整が行き届く造りとなっている。
この蔵経板庫と八萬大蔵経版木は韓国の国宝である。」(「世界遺産への誘い」より)
10世紀も前から印刷の技術があって、その印刷のオリジナル(印刷する方)の木が全部残ってるので、世界遺産なんやね。木版印刷の木って初めて目にしたかも。版画やったら図工の時間に作ったことあるけど、そんなレベルの話ではない。
こちらから刷られたお経のコピー、日本にあるみたいよ。東京の増上寺と京都の通称おヒガシさんの東本願寺に。仏教的浪漫である。浪漫??う~ん、的確な言葉はわからない。
また続く
by mandalasoap
| 2009-03-12 22:17
| 旅マンダラ