2009年 01月 25日
昔を懐かしんだり。ゲイボーイとヤンキーの双子の話。 |
これは私が小学校の頃の話。
確か3年か4年生ぐらいの時だったかな。
ある日、クラスに転校生がやってきた。
頭はつるっぱげで目つきは鋭く、強面の少年、ヒカリ君。
周りの誰とも違うドスの効いたような異質な何かを放っていた。
彼は、硬派を絵に描いたような男で、ちょっと遅れてきた時代の青大将といった感じである。
クラスからもちょっと一目というか距離を置かれるような子、それが彼だった。
何ヶ月か経ったある日
「きゃあ、ヒカリく~ん☆」という黄色い声にヒカリくんが振り返れば、そこにはヒカリくんそっくりのゲイな男の子が内股で手を振りながら走ってきた。ここでは、彼をローズマリーちゃんと呼ぶことにしよう。
みんな一瞬ギョギョッとする。
「ぼくもなあ、ヒカリ君と同じ学校に転校してきてんっ。」
と、キャピキャピである。
ギョッとしているクラスメーツに
「僕なあ、ヒカリ君と双子やねんっ。」と一言。
ヒカリくんの方は、「いらんこと、言うなやっ!」と言いたげにメンチを双子の弟に切るものの、あまりにそっくりだからなのか、その言葉を飲み込んだようだ。
このローズマリーちゃんの人懐っこいキャラのおかげで、彼女(?)は一躍学校の人気者に。
いつも多くの女子に慕われ、囲まれていた。
実は、ヒカリ君達のお父さんとお母さんは離婚をして、双子の子供たちである彼らは一人ずつ、お父さんの側とお母さんの側について行ってばらばらになってしまった。
ヒカリ君はお父さんと、ローズマリーちゃんはお母さんに。だから、彼らは双子だけど、苗字が違うのだった。ちなみに、ヒカリ君のお父さんはヤクザ屋さんだ。(私のいた地域では、お父さんがヤクザ屋さんという子供たちがいっぱいいたので、なんら珍しいことではなかったけれど。)
親の配慮かもしれないが、子供的には偶然に、小学校で再会したというわけだ。
同じクラスにはならなかったけれど、やはり双子だ。
ローズマリーちゃんは、休み時間になると、多くの女子を引き連れて、ヒカリ君の元にやってくる。
「きゃあ~、ヒカリくう~ん!! 聞いてえ~~、僕なあ、今日なあ~・・・・。」と間髪入れずの弾丸トークである。
しかし、ヒカリ君。言葉少なな硬派であるが、ヒカリ弟であるローズマリーちゃんの話はちゃんと聞いている。
たまに、キッツい一言が飛んだりもするのだが。
そんな時、ローズマリーちゃんは、
「もう~、そんなん言わんといてえよー。こわいわー、ヒカリくう~ん。」と。
そして、周りは爆笑で、場が和むのである。
例えば、男子がローズマリーちゃんをからかおうもんなら、ヒカリくんが飛んできて、ギロリと睨みをきかせてメンチを切ればいい。
そうして、ヒカリ君は弟をちゃんと守ってあげていた。
美しい兄弟愛である。
学校の帰りも、必ずローズマリーちゃんが
「きゃあ、ヒカリく~~ん!!」と待ち伏せているのである。
そして、途中まで一緒に歩いて、それぞれのおうちに帰っていくのだった。
ゲイなローズマリーちゃんとヤンキーのヒカリ君の双子の話であった。
確か3年か4年生ぐらいの時だったかな。
ある日、クラスに転校生がやってきた。
頭はつるっぱげで目つきは鋭く、強面の少年、ヒカリ君。
周りの誰とも違うドスの効いたような異質な何かを放っていた。
彼は、硬派を絵に描いたような男で、ちょっと遅れてきた時代の青大将といった感じである。
クラスからもちょっと一目というか距離を置かれるような子、それが彼だった。
何ヶ月か経ったある日
「きゃあ、ヒカリく~ん☆」という黄色い声にヒカリくんが振り返れば、そこにはヒカリくんそっくりのゲイな男の子が内股で手を振りながら走ってきた。ここでは、彼をローズマリーちゃんと呼ぶことにしよう。
みんな一瞬ギョギョッとする。
「ぼくもなあ、ヒカリ君と同じ学校に転校してきてんっ。」
と、キャピキャピである。
ギョッとしているクラスメーツに
「僕なあ、ヒカリ君と双子やねんっ。」と一言。
ヒカリくんの方は、「いらんこと、言うなやっ!」と言いたげにメンチを双子の弟に切るものの、あまりにそっくりだからなのか、その言葉を飲み込んだようだ。
このローズマリーちゃんの人懐っこいキャラのおかげで、彼女(?)は一躍学校の人気者に。
いつも多くの女子に慕われ、囲まれていた。
実は、ヒカリ君達のお父さんとお母さんは離婚をして、双子の子供たちである彼らは一人ずつ、お父さんの側とお母さんの側について行ってばらばらになってしまった。
ヒカリ君はお父さんと、ローズマリーちゃんはお母さんに。だから、彼らは双子だけど、苗字が違うのだった。ちなみに、ヒカリ君のお父さんはヤクザ屋さんだ。(私のいた地域では、お父さんがヤクザ屋さんという子供たちがいっぱいいたので、なんら珍しいことではなかったけれど。)
親の配慮かもしれないが、子供的には偶然に、小学校で再会したというわけだ。
同じクラスにはならなかったけれど、やはり双子だ。
ローズマリーちゃんは、休み時間になると、多くの女子を引き連れて、ヒカリ君の元にやってくる。
「きゃあ~、ヒカリくう~ん!! 聞いてえ~~、僕なあ、今日なあ~・・・・。」と間髪入れずの弾丸トークである。
しかし、ヒカリ君。言葉少なな硬派であるが、ヒカリ弟であるローズマリーちゃんの話はちゃんと聞いている。
たまに、キッツい一言が飛んだりもするのだが。
そんな時、ローズマリーちゃんは、
「もう~、そんなん言わんといてえよー。こわいわー、ヒカリくう~ん。」と。
そして、周りは爆笑で、場が和むのである。
例えば、男子がローズマリーちゃんをからかおうもんなら、ヒカリくんが飛んできて、ギロリと睨みをきかせてメンチを切ればいい。
そうして、ヒカリ君は弟をちゃんと守ってあげていた。
美しい兄弟愛である。
学校の帰りも、必ずローズマリーちゃんが
「きゃあ、ヒカリく~~ん!!」と待ち伏せているのである。
そして、途中まで一緒に歩いて、それぞれのおうちに帰っていくのだった。
ゲイなローズマリーちゃんとヤンキーのヒカリ君の双子の話であった。
by mandalasoap
| 2009-01-25 23:28
| 80年代